2022-01-01から1年間の記事一覧
完全に私の躁転は終了していた。少なくともあの楽しい幸せな気分は失われ、常に不安が付き纏っていた。 だが、どんなに不安でも気が狂いそうでも社会人である限り会社に行き仕事をせねばならない。私は常々考える。子どもは生きてるだけで基本価値がある。失…
自分の幸福といわゆるハイが終わっていくことは何となく理解していた。 それは単純に躁転の時期が終わったのか、それとも気分安定薬の効果だったがわからない。だが、私は徐々に幸福感ではなく不安感に襲われ始めていた。会社の人間が恐ろしい。誰もが自分の…
転職する事に決まった。 退職届を出すと、元会社の上層部は慌てて私を引き止めてくれた。前の部署に戻すから考え直してくれないか?と1時間半くらい説得されたものの、軽躁で前しか見てない私にはこれから先のステージでの未来しか興味は無かった。 多くの人…
軽躁の人間がやることのひとつ、散財である。 双極性障害について調べても直ぐに出てくる。とにかく金遣いが荒いのである。 当然のごとく私もそうだった。まず、私は部屋の模様替えにハマった。当時の私の部屋は学生時代のままの慎ましいものだった。何年も…
あの頃は夢のようだった。 朝はいつも早朝に目覚めた。当時の私の日課は起きると共にクライスラーの自作自演集のCDをかけ、あの軽快でハッピーな音楽を聴きながら、ひたすらに部屋を片付けたり、切花の手入れをすることだった。クラシックを聴きながら生花用…
まだ私が双極性障害と診断されていなかった頃、私は今とは異なる会社に勤めていた。新卒で入社した会社である。当時の私は順調に評価されて仕事をしていた。だが、会社の配置転換が私の人生を大きく左右した。曰く、上層部は私を将来の幹部候補にするために…
思えば子供の頃から自己紹介が苦手だった。 小学生、中学生、高校生、一度でもまともな自己紹介が出来たことなどあっただろうか。 私は双極性障害Ⅱ型である。 診断されたのは2021年のことだった。この年は散々な目にあった。多くの間違いを犯し、取り返しの…